■「ChatGPTエフェクト 破壊と創造のすべて」
本の紹介
ChatGPTの技術的な事はよくわからなくても、今後の自分たちはAIとどう付き合っていけばいいのかが色々な人の言葉で語られていて「おぉ~」「えっ!」「へぇ~」という感じで楽しく読めました。
いくつか内容をかいつまんで紹介すると…
- Q:「AIに聞けばすぐに答えが出てしまうと、考える力がなくなるのでは?」、A:「小型の電卓が誕生したのは今から50年前、その時も電卓を授業で使えば生徒は計算の仕方がわからなくなっていまうのでは?という話題があった」
- Q:「ジャーナリストは失業する?」、A:「AIは既に誰かが書いたものを学ぶことしかできない、最初にストーリーを描くのは常に人、そしてそのニュースに独創的な洞察をもたらすのも人、でもニュースの届け方、すなわち翻訳や要約や読み上げる仕事はAI。人はまだ誰も書いたことのないニュースを書く事に専念できる」
- 課題:「AIは『総合芸術』のアシスタント役。大手出版社の集英社は、プロになる手前の漫画家の『卵』達の中には、シナリオは思いつくが名前が思いつかない、画力はあるが細かい設定が苦手といった得意不得意がある事を知っている。漫画家は孤独の中で自分の苦手な作業に精神的な疲労を蓄積させていく」、解決策:「コミックコパイロットと呼ぶサービスを開始、漫画家の『セリフを調整したい』『固有名詞が思いつかない』といった悩みにAIが自動回答するシステムを提供。プロの編集者の知見を取り入れたシステムがChatGPTの回答を補助しているので適切なアドバイスが返せる。」
- 課題:「『2割司法』という言葉がある。弁護士に依頼すべき案件のうち、わずか2割しか弁護士が実際にサポートできない。弁護士への無料相談を活用しても回答に数十分から数時間かかることだってある」、解決策:「AIを活用して瞬時に回答をもらい、相談すべきかどうかの内容を整理してくれれば、相談者と弁護士のマッチングも加速していく」
あくまでAIは優秀な「副操縦士」。そのAIを活かして自分のビジネスや生活を飛躍的に進歩させていくか、取り残されるか。まさにAIによって世の中が変わろうとしている時期から既に取り残されるような事がないように色々な角度から勉強できる本です。
読んでいた当時の思い出
今までは会計事務所での経験から、会社や店舗の現状を分析する時は常に財務諸表やPOSデータなど「数字」から入るのが自分の仕事の進め方でした。「数字」を用いる理由は「客観性と共有性による納得感」。解釈の幅を極力抑えながら、誰でも直感的に理解できて、共有がしやすいのが「数字」。現状を分析するのも、目標を立てるのも、行動計画も結果検証も全て「数字」をもとに組み立てていました。
しかし最初はブログを書くのに補助的な役割としてChatGPTを使っていたのが、使えば使うほど、これを使えば「数字」と同じように「文字」を使って自分が求める「客観性と共有性による納得感」をもって会社や店舗の現状分析ができるんじゃないかという可能性を強く感じました。
まだ上手く使いこなせてはいませんが、簿記を勉強して「数字」というビジネススキルを習得したように、ChatGPTを勉強して「文字」を上手く使いこなせるようになりたいと思ったので、ChatGPTやAI関連の本をよくこの時期に読んでいました。

■「地政学が最強の教養である」
読んでいた当時の思い出
目の前の仕事に追われて、最近は自分の視野がどんどんズームインばかりしてるな~と感じたので、ズームアウトして世の中を見渡すのも大切な時期だろうと思い本屋に行って買った本です。
ちょうどロシアのウクライナ侵攻から丸1年が経過した日でした。遠い国で起こっている事が、日本にいる自分の生活に直接的な影響を及ぼすなんて事を実感した頃でもありました。
本の紹介
すごく印象に残った内容に
「世界各地から多様な文化や宗教の背景を持つ人々が、自由や成功を目指して集結するアメリカ社会。そんな多様性の中での統治は、日本の同調圧力のような方法では難しい。宗教や文化の違いを超える説得の手段として、データを元にした科学的な議論が効果的である。」みたいな話がありました。
日本という国自体が移民を受け入れアメリカのような多能性ある社会になるとは思えないが、インバウンド需要への対応や労働力不足による外国人労働者の積極採用など飲食業の現場においてはダイバーシティマネジメントの重要性は高まる一方だと感じていた。
10年以上昔に、営業本部にて評価制度改革を主導したときは、自分の処遇を不安がる外国人スタッフを一人一人たずねたり、奥さんが日本の方である場合は奥さんも含めて説明にしたり、その国の辞典を買って書類を重要な単語は翻訳して説明したり。日本語の理解が不十分で不安がる方々にも安心してもらうため誠実に対応しようと努めた経験が。
地政学は地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経済的な影響を研究する学問ですが、その影響を国民性に現れる。地政学を学ぶ意義は大きいと感じました。

■「限りある時間の使い方」
読んでいた当時の思い出
今年の2月で45歳となり、人生が100年だとして、折り返しの50歳まで残り5年。
この本の帯に「人生は『4000週間』あなたはどう過ごしますか?」というキャッチフレーズがあり即買いでした。
本の紹介
「人生をただのリハーサルのように過してしまう。」「時間が有限であることを直視できない。」「今の自分を受け入れられなくて、あるべき自分または来るべき時みたいな幻想を追い求めすぎる。」
この本を読んでいて、45歳になった自分を振り返りながら、今までは「人生まだ長い」と考えていたけど、「そうでもない?」、というか「そうではない!」と考えなきゃいけないと思った。
あるべき自分の姿に向かった、限りある時間を有効に使おう。
そしてこの本に書いてあるように「快適な衰退より不快な成長を目指す」べきだという事を思い定める事が出来ました。
