▶思い出の本

30代後半に読んだ本「ローマ人の物語」

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■「ローマ人の物語」

  • 発売日:1992年7月14日
  • 著者:塩野七生さん
  • 全15巻の長編の歴史小説

本の紹介

第1巻ではローマの誕生から統一までを、その時代に生きた人々の視点で生き生きと描き出す内容で、まるで映画を見ているかのような感覚を味わえる本でした。

特に興味深かったのが、紀元前753年に建国されたローマがなぜこれだけ長きにわたって繁栄したのかという点。諸説あるものの、少なくとも建国後初期から王による独裁ではなく、王、元老院、市民集会の三権による政治体制がそのカギを握るというところ!

その他にも、敗戦国に寛容な態度でローマの市民権を与えるなど同化政策を推し進めたり、敗軍の将を罰することなく再チャレンジを許容したり、防衛上危険ともなりうる道路整備で解放政策に積極的だったりと、ローマの懐の深さとチャレンジングな精神が好きで

しかし一方で法を成文化する事で勝手な解釈を防ぐことに苦心したり、徹底的にエトルリア人から緻密な技術をパクリ倒しながらグングン成長していく「真似るは学」の精神を持っているところもかなり読んでてローマにリスペクトをした箇所でした。

読んでいた当時の思い出

創業経営者がバリバリ現役の会社で、入社6年で営業本部長という飛び切り新参者の自分が現場をまとめるための組織の在り方やルールの作り方をローマ人から学んでいたような気がします。

その時は参考書として読んでいたわけではありませんが、備忘録としてこの本の感想を書いていると、まさに多くの事をこの本から学んでいたことに気づかされました。

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